本記事は格安中華製ADコンバーターの音質改善をあれこれ試してみる連載です。
使用しているADコンバーターはコレです。
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【2022.2.12追記】
本記事とは別連載でオーディオ用USBリニア電源の自作記事も連載しています。興味のある方は御覧ください。
リンク:『オーディオ用USBリニア電源の自作』 |
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■【連載】格安ADコンバーターの音質改善を試みる
(本連載は目次の一番下『1.』がスタート記事です。)
1.【2021.2.13】『ADコンバーターのUSB電源に自作のノイズフィルターを挿れる』
音楽再生に関して言うとGoogle Home(Google Nest)よりも使えるAmazon Echo
Dotですが(個人の感想です)、ホームステレオとの接続は以前から課題でした。今まではBluetoothで接続していたのですが、比較的頻繁に接続が不安定になるのでなんとかならないかなあと思っていたのです。
で、ようやく使える安価なADコンバーターを見つけたので接続が安定して「よしよし」と思ったのですが・・・。
はっきり言って音(音質)が悪い。結構寛容な私の耳で聴いても帯域感がなく、音の厚みもありません。変換後のレベル(音量)も小さいです。私はデジタルオーディオ信者ではありませんが(音質的にはどちらかというとアナログの方をアテにしています)、何のためにホームステレオに接続して音楽を聴いているのか分かりません。(※『接続安定性』・『デジタル接続による音質の安定性』という意味ではGoogle
Home + Chromecast audioの組み合わせはBGM用途では鉄板だと思っています。)
という訳で改善に取り組みました。
原因として考えらるのは:
- ADコンバーターの音質が悪い
- ADコンバーターのUSB電源が音質を汚している
- Amazon Echo Dotのアナログ出力の音質が悪い
- Amazon Echo DotのUSB電源が音質を汚している
の4点ですね。この記事ではこの4点について音質改善を試みます(ADコンバーターとAmazon
Echo Dotの中身にどの程度踏み込むかは未定です)。
なので本件はトラベルガジェットに続いての不定期連載(😅?)にしますね。
今回のトライ:『ADコンバーターのUSB電源に自作のノイズフィルターを挿入する』
第一回の今回は一番音質に問題がありそうだと思われるADコンバーターのUSB電源(上図の2)に自作のノイズフィルターを挿入することにトライしました。
1-1. 回路図
考えたノイズフィルターの回路図はこんな感じです。
自作USBノイズフィルターの回路図 |
シャント抵抗とバイパスコンデンサだけの簡単な回路です。あくまで安価に、というのが方針ですので高価なマイカコンデンサは気持ち程度の47pFにしました。
1-2. 使用部品
1-2-1. USBコネクタ&基板
激安のUSB電流・電圧チェッカーから部品を取り外してフィルタ部品を取り付けるベースにしました。使用したチェッカーはコレです。
中国からの配送に時間がかかったりしますが、激安品だけあって造りが簡素なのでケース(青)を外すのも簡単です(本品は日本国内発送ですぐに着たような記憶がありますが、記憶は定かではありません😁)。
部品を外す前はこんな感じです。
で、実装されている部品を取り外すとこんな感じです。反対面に実装されている7セグLEDも外してます。
この基板を使えばノイズフィルター用の抵抗やコンデンサを取り付けるのも楽ちんです。
1-2-2. シャント抵抗
電流を流せば流すほど効果はありますが、発熱量との兼ね合いもありますので、今回は電流値を10mAとし、抵抗値は5V÷10mA=500Ωとしました(ちなみに発熱量は50mWに抑えており抵抗自体に指で触れることができる程度なので、周囲の部品やケースを溶かしてしまうようなことはありません)。
1-2-3. バイパスコンデンサ
音質の効果絶大なマイカコンデンサ(個人の感想です😅)は大きな容量を使いたかったのですが、高価なので価格抑えめな47pにしました。その代わりにフィルムコンデンサを使用しています。高周波特性の良いポリプロピレンコンデンサです(経験上音質はいい感じです。あくまで個人の感想です😅)。電解コンデンサはお好みで。
抵抗・コンデンサは近くのパーツ屋で購入してきたもので、積極的にメーカー・品番等を選定した訳ではありません。
材料費はトータルで1000円かかっていません😁。
1-3. 作成例
作成途中はこんな感じです(抵抗とマイカコンデンサだけをつけたところ):
(写真が上下逆さまになってしまいました。😅) |
完成したところはこんな感じです:
USBノイズフィルターが一応完成したところ |
1-4. 効果(音質の変化)
音の厚みが増して解像度も上がる方向で私好みの中太感は少し出て来ましたが、帯域感はまだまだですね(個人の感想です)。
当初電解コンデンサは付けていませんでしたが、トライした結果付けたほうが良かったので採用しました。
既製品のオーディオ向けUSBノイズフィルターは数千円~数万円もして高価です。その癖、その効果のほどは試してみるまで分からないのでこんな感じでお金をかけずに先ずは自分で実験することがオススメです。いろいろ試すことが出来てちょっと楽しいですよ♪
本当のことを言うとこのテの検討をしなくて済むように、全てのオーディオ伝送をデジタルにしようとしたのですが…(スマートスピーカーのアナログ出力の音質なんで元々アテにしいていませんし😅。全ての音質は最後のホームステレオでほぼ決まるようにしたいと思っていました)。
Bluetoothの常時接続の安定性については、それはそれで別途検討してみようと思います。
さて、次はどこを攻めましょうか。Amazon Echo
Dotの電源にも本フィルターを付けてみましょうか😁?オシロで電源波形の観測もする?