面白いガジェット見つけました。
スマホやPCが充電でき、しかもコンパクトで種類も豊富なUSB
PD充電器を可変安定化電源として使うことができるガジェットです。
●使用するハード(PDSink PD デコイ)
今回使うガジェットはコレです。
PDSink PD デコイ QC PD 高速充電テストボード 調整可能な電圧 5V-20V ダイヤルコード調整 充電コネクタ テストボード 電子 - Amazon |
USB PD充電器と接続し、スイッチの設定によりUSB PD充電器から取り出す電圧を変更する(5V, 9V, 12V, 15V, 20V)ことが出来るガジェットです。
ある意味USB PD充電器を騙すというか😋、商品名通り『デコイ(おとり)』ですね。
一般的な電圧変換モジュール(DC/DCコンバータ)と違って理論上の損失(≒発熱)がゼロなので大電力でも使えるのが大きなメリットですね。
中国深圳からの発送でしたがAmazonでの注文日から6日で(到着予定よりも早く)届きました。
●ハードの製品仕様(Amazon商品ページより)
- USB TypeC PD、順方向と逆方向の挿入検出、自動切り替えをサポート
- 入力電圧:4V ~ 22V
- PD デコイは、PD3.0/2.0、BC1.2 およびその他のブーストおよび高速充電プロトコルをサポート
- 最大電力:100W
- 出力電圧:5V, 9V, 12V, 15V, 20V (電圧はダイヤルコード(DIP)スイッチで調整)
DIPスイッチの設定でUSB PD充電器から取り出す出力電圧を切り替えることができます(Amazon商品ページより) |
- 保護回路:過熱および過電圧保護
- 素材:ABS
- サイズ: 約11x25.7mm
送付された袋を開けると入っているのは本体だけです。付属品は何もありません。
付属品はありません(右は梱包袋)。10円玉と比べると本機の小ささが分かりますね😋 |
本体の裏面は基板が剥き出しです。
出力端子のプラスマイナスの表示は、裏面の基板にシルク印刷で表示されています。
本機の裏面(基板面):丸ハダカです |
常時使用の場合には裏面をカバーする必要がありますね😋、
●使用感
この電圧調節ガジェットは100W対応とありますが、我が家には20Wと27WのUSB
PD充電器しかないので、今回はこの2つの充電器を使ってのレポートになります。
1. 出力20W充電器(電圧:5V, 9V)使用時
まずは20Wの充電器で使ってみました。
使用したUSB PD充電器はAnkerの充電器です。
出力電圧は5V, 9Vの2つ。最大出力は20Wです。
Anker PowerPort III Nano 20W (PD 充電器 20W USB-C 超小型急速充電器)【PSE技術基準適合 / PowerIQ 3.0 (Gen2)搭載】 iPhone 14 iPad Air (第5世代) Android その他 各種機器対応 (ホワイト) - Amazon |
この充電器の仕様上の各出力電圧での最大出力電流は
- DC5V:3.0A(=15W)
- DC9V:2.22A(≒20W)
です。
USB
PDのバージョンは…不明です😅。PowerIQにも対応していますが今回は関係ありませんね。
測定は電子負荷を使って出力電流を変えて行いました。
【参考】
充電器ー電圧調節ガジェット間のUSB
type-Cケーブルは100Wまでに対応しているコレを使いました。
RAMPOW USB-C & USB-C ケーブル【100W PD対応/USB 3.2 Gen 2x2-20Gbpsデータ転送】PD3.0/QC3.0超高速充電 4K/60Hz 映像出力 超高耐久 usb type c ケーブル MacBook Pro/iPad Pro/Google Pixel/Galaxy等タイプC対応 在宅勤務/出張支援 ネイビー 1M - Amazon |
1-1. 出力電圧の切り替え
実際に使ってみるとこの電圧調節ガジェットはスイッチ設定の『1』と『0』がAmazonに載っている製品仕様とは逆のようです。
電圧調節ガジェットのスイッチ設定 |
充電器が12V, 15V, 20Vの出力には対応していないので、スイッチの設定が『12V』,
『15V』, 『20V』の時の出力電圧は(充電器の最大電圧の)『9V』でした。
1-2. 出力電力
電子負荷で出力電流を変えて測定するとこんな感じです。電流が増えても安定してますね。
出力電圧の安定性 |
これはUSB PD充電器自体の性能です。電圧調節ガジェットの影響は無さそうです。
(最大出力電流はほぼほぼ充電器の仕様通りです。)
2. 出力27W充電器(電圧:5V, 7V, 9V, 12V)使用時
次に27Wの充電器で使ってみました。
事前の想定は5V, 9V, 12Vの出力電圧の筈でしたが… |
出力は5V, 7V, 9V,
12Vの4つ。最大出力は27Wです。
NTTドコモのスマホ充電用のUSB PD充電器です |
この充電器の仕様上の各出力電圧での最大出力電流は
- DC5V:3.0A(=15W)
- DC7V:3.0A(=21W)
- DC9V:3.0A(=27W)
- DC12V:2.25A(=27W)
です。
こちらもUSB
PDのバージョンは不明です😅。だいぶ前に買ったので古いバージョンだとは思いますが…。
この充電器は4つの電圧(5V, 7V, 9V,
12V)に対応していますが、電圧調節ガジェットは7Vには対応していません。
そこで今回は5V, 9V, 12Vの3つの電圧設定での確認になります。
こちらも測定は電子負荷を使って出力電流を変えて行いました。
2-1. 出力電圧の切り替え
こちらの場合も実際に使ってみるとこの電圧調節ガジェットはスイッチ設定の『1』と『0』がAmazonに載っている製品仕様とは逆のようです。
電圧調節ガジェットのスイッチ設定 |
- 電圧調節ガジェットの仕様上『5V』となっているスイッチ設定でも実測は『7V』出力でした。これは充電器が7Vに対応しているせいだと思います。まあ、5V出力ならこのガジェットを使う必要無いですよね~🤣。
- 充電器が15V, 20Vの出力には対応していないので、スイッチの設定が『15V』, 『20V』の時の出力電圧は(充電器の最大電圧の)『12V』でした。
2-2. 出力電力
電子負荷で出力電流を変えて測定するとこんな感じです。電流が増えても安定してますね。
出力電圧の安定性 |
(最大出力電流はほぼほぼ充電器の仕様通りです。)
●改善要望点
- 既に上記していますが、裏面(基板面)に絶縁用のカバーは欲しいですね。
- 出力電圧は組み合わせる充電器の仕様に依存してしまうので超小型の電圧表示が欲しいところです。
- 電圧調節ガジェットの出力コネクタはもっと太い線を接続出来るようにして欲しいです。
出力コネクタの線を通す穴が小さい(これ以上広がりません) |
●まとめ
USB
PD充電器を騙して😅5Vよりも高い電源電圧を取り出せる面白いガジェットです、小型なので可変安定化電源以外にも色々な使い方が出来ると思います。
この電圧調節ガジェットは100Wまでの出力電力に対応しているようですが、本記事では27Wまでの確認しか出来ていませんので、そこら辺は今後アップしていきますね😋。
○【おまけ】同じモノ?
・全く同じモノ?
今回紹介した電圧調節ガジェットと同じと思われるモノを3つ見つけました。ただし使っていないので同様の性能・機能なのかは不明です。
ひとつ目はAmazonで見つけたました。今回紹介したモノと同じく中国発送っぽいです。
1pcs Type-C PD QC 急速充電トリガー 4V~22V DC可変電圧パワーモジュール ダイヤル調整電圧 急速充電デコイモジュール 高速充電デコイモジュール PD3.0/2.0、BC1.2急速充電プロトコル USB Type-C PDをサポート - Amazon |
ふたつ目はAmazonで見つけたました。今回紹介したモノと同じく中国発送っぽいです。
NALIMEILO QC PD 高速充電テストボード 調整可能な電圧 5-20V ダイヤルコード調整 USB TypeC PD PDSink PD デコイテストボード ABS - Amazon |
3つ目は日本国内の会社が扱っているモノです。
TYPE-Cパワーデリバリトリガモジュール [PDSINK-C01] |
出力コネクタがちょっと違うっぽい(?)ので改良されているのかも知れませんね😋。
・同じ機能のモノ?
Amazonで探しただけでも同様の機能のガジェットは結構ありそうです。
以下はプリント基板上のパターンをショートすることにより固定電圧で出力できるタイプのようです。
自作などで固定の電源電圧を使う場合には良いと思います(安い(5個で923円)ですし)。
使っていませんので詳細な性能・機能は不明です。
Copuhgima 5 個 004-PD PD デコイ モジュール USB-C PD 20V DC 固定電圧電源トリガー モジュール 5A タイプ C メス入力、ノートブック用 - Amazon |