以前からちょっとだけ欲しかったLCRメーターですが、格安品を見つけてしまったのでポチってしまいました😋。
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格安のLCRメーターを買ってみました!(コイル測定中~。) |
今回はこのLCRメーターの紹介になります。
■格安のLCRメーターを使ってみる
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●使用するハード(Proster PST077)
今回購入したLCRメーターはコレです。
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Proster LCRメーター 静電容量テスター インダクタンス 抵抗測定 大型LCDディスプレイ テストリード ワニクリップ付属 - Amazon |
普通のテスターに付いている静電容量(コンデンサ)の測定機能は全くアテにならないと思っているので(個人の感想です)、前々から「専用機が欲しいなぁ」と思っていたところ、格安なモノを見つけました。Amazonで3,899円でした。 もちろんインダクタンス(コイル)の測定が出来るのも魅力です。
・製品仕様(Amazon商品ページおよび取説より)
- 静電容量(C):200pF - 2000uF、精度:±2.5%
- ゼロ調整機能あり(静電容量の測定にのみ適用)
- インダクタンス(L):200uH - 20H、高精度:±2.5%
- (Q値の測定機能はありません)
- 抵抗(R):200Ω - 20MΩ、精度±0.8%
- サンプリングレート:毎秒3回
- そのほかの機能
- ダイオード測定機能
- データホードル
- 低バッテリ警告
- 自動シャットダウン
- 使用温度範囲:0~40℃
- 電源:006P乾電池(9V)
- 付属品:テストリード、ワニ口クリップ、収納ケース、取説、006P乾電池など
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本体および付属品:取説は日本語対応です |
操作子・表示部などの仕様はこんな感じです。
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各部の仕様(Amazon商品ページより) |
本機の電源は006P乾電池(9V)です。
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付属の006P乾電池 |
長期間使用するこの手の製品では個人的には電池の液漏れによる故障が心配です。
付属の電池は素性が分からないので私にとっては液漏れリスク大です。そこで液漏れリスクの少ない(と思われる)国産の電池を使用しました。
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本機の電源(006P乾電池) |
製品自体が格安なので電池にお金をかけるのは本末転倒のようにも思いますが、ここは私のこだわりです😋。
・測定用AC信号の電圧・周波数について
【2025.1.28改定】
本機はLCRメーターなので、測定には交流(AC)信号を用います。取説にはこの測定用の交流信号の電圧・周波数の仕様が無いので測定機の出力をオシロで測ってみました(無負荷)。
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- 静電容量(C)測定時:
- レンジ『200pF』:4kHz, 170mVpp, 三角波
- レンジ『2nF ~ 2uF』:400Hz, 86mVpp, 三角波
- レンジ『20uF ~ 200uF』:28Hz, 120mVpp, 三角波
- レンジ『2000uF』:13.5Hz, 60mVpp, 三角波
- インダクタンス(L)測定時:
- レンジ『200uH』:1.3kHz, 4.4Vpp, 方形波?
- レンジ『2mH ~ 20H』:400Hz, 4.5Vpp, 方形波?
- ダイオード(D)、抵抗(R)測定時:
- ダイオード:DC3.3V
- 抵抗:DC730mV
コンデンサ測定時は三角波です。
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LCRメーターの出力波形(静電容量(C)測定時) |
コイル測定時は方形波?です。
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LCRメーターの出力波形(インダクタンス(L)測定時) |
測定レンジによって周波数・電圧を変えていますね😋。
波形は正弦波じゃないんですね🤯。ちょっと意外でした。(この方が安価に測定精度を上げられるのかな🤔?)
●使用感(実力確認)
・静電容量(C)の測定
静電容量が既知のコンデンサを測ってみました。
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各種コンデンサの静電容量を測ってみました |
- 測定前に:キャリブレーション(ゼロ調整)
コンデンサを測るときは測定前にキャリブレーション(ゼロ調整)をしておく必要があります。
キャリブレーション方法ですが、レンジを選択してから何も測定していない状態で表示値が『0』になるように『ZERO
ADJ.』のダイヤルを回します。
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アナログテスターで抵抗を測る時と似てますね😋。
小さなレンジで静電容量の小さいコンデンサを測る時は、この作業は重要です。
- 測定精度
3種類のコンデンサの測定結果はこんな感じです。
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コンデンサの実測結果 |
静電容量が小さい時の測定値はほぼほぼ一緒ですね。自作で使うには十二分な精度だと思います。
(電解コンデンサはちょっと値が離れていますが、電解コンデンサってそもそも静電容量の絶対値にそれほどの精度を求めない部品なのでこれぐらいの測定精度でも十分だと思います。)
・インダクタンス(L)の測定
インダクタンスが既知のコイルを測ってみました。
(インダクタンスの測定時はキャリブレーションは不要です。)
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コイルのインダクタンスを測ってみました |
- 測定精度
3種類のコイルの測定結果はこんな感じです。
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コイルの実測結果 |
測定値はほぼほぼ一緒ですね。自作で使うには十二分な精度だと思います。
(デジタルアンプ用コイルは数百kHzで使うコイルなので、1kHzで測った値と比較してこれぐらいの測定精度で十分だと思います。)
・抵抗(R)の測定
抵抗の測定は普通のテスターで十分に精度良く測れるので本機での紹介は省略します😅。
(抵抗の測定は直流(DC)でした😅【2025.1.28追記】)
・ダイオード(D)の測定
この測定も普通のテスターで十分なので省略します🤣。
●改善要望点
この価格でこの精度での測定が出来れば言うことはありません。
- ですが、測定用の周波数については製品仕様・取説への記載が欲しいところです
- 欲を言えば、測定周波数は可変(1kHz・10kHz・100kHz)できればと思います
●まとめ
静電容量(コンデンサ)とインダクタンス(コイル)の測定精度が高く、この価格からすると十二分な性能です。とても良い買い物をしました😋。
📅本記事のオリジナル公開日:2023.10.21